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入門書「はじめてのスプリンギン」制作秘話シリーズ第一弾〜原案・執筆編〜

「プログラミングってさ、魔法みたいだよね」

スプリンギンの本が出せると決まり、私は帰宅して早々にちょっと高めのテンションで、妻にどんな本にしたいのかを話し始めました。

「味気ない技術書じゃなくて、ちゃんとストーリーも作りたいな」
「主人公は・・・読んでる人が自分だって思えるようにしたい」
「探偵になってどんどん事件を解決するっていうのはどうかな」
「現実とはちょっと違う世界観で、動物が喋ったり」
「探偵なら助手が必要だな」
「いつも最初に描く丸いキャラクターを助手として召喚しちゃう?」
「スプリンギンって何でもできちゃう魔法の道具になるね」
「男の子だけじゃ無くて女の子も楽しめるプログラミング本がいいな」

・・・こんなかんじ?
妻が見せてくれたのは、話を聞きながら描いてくれたメモでした。

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こうして、「魔法探偵になって事件を解決」という骨子ができたのです。

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こんにちは。
「はじめてのスプリンギン〜プログラミングを学んでゲームをつくろう〜」の原案と執筆を担当したシュンスケです。

念願の(本当に念願の!!)スプリンギン入門書がいよいよ出版されます。そこで、この本に関わったメンバーが順番に本ができるまでの様子を書いていくことになりました。トップバッターは私、原案&執筆担当です。

スプリンギン開発者が出す初めての公式ブックとなるので、いっぱい伝えたいことはあるしひと通りできるようになって欲しいし、初めての人も読んで欲しいしある程度作品つくってる人にも役に立つようにしたいし、男子にも女子にも読んでもらいたいし、、、とやりたいことがてんこ盛りの状態からのスタート。

でも、「魔法探偵」というコンセプトが決まったことで、すっと道筋が見えてきました。
見習いの状態の主人公(=読者)が、スプリンギンという魔法を徐々に使いこなせるようになるというストーリーです。

スプリンギンを使ってプログラミングができるようになって欲しいのはもちろんですが、自分の作品ををつくることが楽しい、と感じられるように、と本の構成を考えました。

まずは、スプリンギンのインストールから。
物語の導入は、魔法道具である「スプリンギン」を手に入れるところから始まります。

いつもなら、最初にコロコロゲームをつくるところなんですが、今回はちょっと違うアプローチ。
「絵を描く」ことからはじめることにしました。プログラミングなんだけど、絵から始まる。用意された画像を使うのではなく、最初から自分で描く。「気持ちよく絵が描けるペイントツール」を備えたスプリンギンならではの始まり方になりました。

絵が描けるようになったら、簡単な仕掛けでできるデジタル絵本の作り方。
実は、「デジタルえほんアワード」でスプリンギンでつくられた作品が受賞するくらい、仕掛けのあるデジタル絵本は相性が良いのです。

そして次は、音。
ゲームづくりに音はとても重要なのですが、プログラミングの入門書って音声をないがしろにしがち。でもスプリンギンは簡単に音を録音して加工ができちゃうのです。その特技をいかして、恐竜を喋らせたり、楽器をつくったりします。

あれ、なかなかプログラミング出てこないな・・・なんて思いました?
全部にちゃんと、プログラミングがしっかり使われています。プログラミングの勉強をするんじゃなくて、作品づくりをしていたら自然とプログラミングを扱えるようになる、というところも、今回の本をつくる上で大切にしたポイントなのです。

そして後半は、この世界の住人の困りごとを解決するゲームづくりへと進みます。

目次は、こんな感じになりました。

第1章 魔法の道具「スプリンギン(Springin’)」を手に入れよう
第2章 助手の召喚
第3章 泣いてばかりいる子猫ちゃん
第4章 声をなくした恐竜
第5章 夜空に明かりを取り戻して
第6章 どっちが強い?
第7章 魔女との戦い
第8章 一人前の魔法探偵になる

なんだか、プログラミングの本とは思えない目次でしょう?
この目次を見ると、世界観がとても大切だとわかっていただけると思います。
この世界観やキャラクター達をちゃんと表現していただけるイラストレーターということで、教科書や児童書のイラスト実績が豊富な「がみ」さんにお願いすることになりました。

どんな仕上がりになったのかは、実物を見てのお楽しみ。
もう、素敵すぎてニヤニヤしてしまいます。

あ、それと。

最後に、「保護者の方へ」というコーナーを設けてもらいました。
ここに、私自身の生い立ちとか、なんでスプリンギンを開発したのかとか、アプリの名前の由来とか、様々な想いを書きました。

オールカラー総ルビなので子ども向けの本ではあるのですが、大人にもぜひ手に取っていただきたいと思っています。あるしくみデザインのスタッフが、ここだけでも日本中のママやパパに読んで欲しい、なんて言ってたくらいなので。

そんなわけで、想いがぎっしり詰まったはじめての公式ブック。
この本をきっかけにクリエイターの仲間入りをする人が続出することを願っています。

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「はじめてのスプリンギン〜プログラミングを学んでゲームをつくろう〜」2021年3月24日(水)全国の書店で発売

\Amazonで予約受付中/

\東京でテスト販売も始まります!/

3月17日(水)から先行して、東京の大型書店でテスト販売が始まります!
東京にお住まいの方は、ぜひ書店の「プログラミング」や「ゲームプログラミング」コーナーで手にとってご覧ください!(そして購入いただけると嬉しいです!)
※17日(水)以降、順次店頭に並ぶ予定です。売り切れる可能性もあるので、お買い求めの際は、事前に書店へ在庫の有無を問い合わせいただく事をオススメします。

<テスト販売書店>
・紀伊國屋書店 新宿本店
・ジュンク堂書店 池袋本店
・丸善 丸の内本店
・丸善 ラゾーナ川崎店
・書泉ブックタワー
・ブックファースト新宿店
・八重洲ブックセンター本店
・有隣堂秋葉原
・三省堂書店 神保町本店